渋メモ

経営学を学ぶことでメカニズムを理解し、効率良くパフォーマンスの高い生き方を目指す大学生のブログ

問題解決のすゝめ①

【問題解決のすゝめ①】

 

ある日貴方の友人のA君が「ダイエットをしたいんだけど、アドバイスが欲しい」と言ってきました。貴方はどんなアドバイスをしますか?

 

これはしばしばコンサルタントの著書などに載っている有名な例え話で、実際私も日系・外資系双方のコンサルティングファームで全く同じ例え話を拝聴した。さて、皆さんなら何と答えますか?

 

 

 

 ……………………………………………………

「食事制限」や「早朝のジョギング」など具体的な策をアドバイスする方もいれば、あるいは「理想の体重と脂肪率の数値」や「現在の食生活と運動量」など現在の状況と理想とのギャップを知ろうとする勘のいい方もいるだろう。

 

 

しかし、それ以前にすべきことは「何故A君はダイエットをしたいのか」を聞くことだ。

ダイエットの目的は様々だ。「異性にモテたい」「夏までに水着が着れるようになりたい」「生活習慣病を予防したい」etc…

ちなみに私もつい最近ダイエットをしたが、目的はジーンズを履けるようになるためだった。履けるズボンを新たに買うことも考えたが、コストがかかるのと何よりも今後履けるズボンが減少することに危機感を感じたからダイエットという手段を選んだ。

 

さて、このようにダイエットの目的は多岐に別れ、それぞれの理由によって対策アプローチや根本的な問題が異なる。

A君がダイエットをしたい理由が「異性にモテたいから」であるならば、体型だけでなく仕草や髪型を変えたりすることも「モテない」という課題解決に繋がると考えられる。また逆にもしダイエットをしてもモテることに繋がらなければA君は満足しないだろう。解決策を探す以前に先ずは「何故ダイエットをしたいのか」という目的を知る必要があるのだ。

 

問題解決とはただ問題を解決するだけでなく、真に解決すべき問題は何かを分析することも含まれる。

「何故?」と問題の論点を探す重要性について、もう一つ私自身の実体験から説明する。

 

昨年、私の大学の授業で企業や団体の課題解決をするという面白いプロジェクトがあった。

その中で印象的だったものの中に大阪商工会議所の提示した「大阪の食の魅力を広めるためにどうすればよいのか」という課題がある。

多くの班が食のフェスやイベントなどを提案していたが、一時的な効果でしかなく、また今回のクライアントである大阪商工会議所のメリットもほとんどないと思われる。そこで、我々の班は「大阪の食の魅力を広めることで、大阪の経済が活性化するとともに、大阪商工会議所の収益も増大化する」ことを目的とし、「シニアホストによる訪日観光客向けのホームステイ型民泊」を提案した。シニア層が民泊を運営し、大阪の食で訪日観光客をもてなすというものだ。

大阪商工会議所はセミナーや融資、共済などを主な収入源にしている。我々の提示した案はシニア層の公認民泊のサポートであるため、大阪商工会議所の収益に直結するのだ。(3K不安の解消や違法民泊の淘汰など色々なメリットがあるが、ここでは大阪商工会議所のメリットのみを軽く説明する)

 

このように課題解決において最も重要であるのは「何が解決すべき問題、論点なのか」だ。

問題の目的である時もあれば根本的な原因であることもあるだろう。間違った問題を一生懸命に解決したところで何の意味も無い。

すぐに問題解決に走らずに「それは何故?(Why So? )」と考えるのが大切だ。

上記の二例だとこのようになる。

「ダイエットをしたい」→「何故ダイエットしたいの?」

「食の魅力を広めたい」→「何故食の魅力を広めたいの?」

 

このWhy So?は「だから何?(So What?)、それは何故?(Why So?)」というセットでよく用いられる。So what?はファクト(事象、事実)から何がいえるのかを考える思考術だが、ロジックツリーと合わせて後日紹介する。

 

相変わらず雑になったが、問題解決において最も重要なのは"Why So"の精神なのだ。